今この国で起きていること

日本は「豊かな国」なのだろうか。
派遣労働や格差、貧困問題が皆の耳目を集める昨今。
女性の貧困問題や、JKビジネスなるものが話題になっている。
あるいは、安保法制に関しては、憲法を変えることなく、解釈を変えることによって法案が可決してしまった。
戦後70年積み上げてきた戦後日本の理念が、こんなにやすやすと捻じ曲げられてしまうのか。
戦後70年の日本というものが、どんな国になっているのか、この一つの出来事に象徴的に表れているのかも知れない。
ネット社会になり、もう20年だろうか。
スマホが普及し、生活は便利になったのか? それともゴミ情報が氾濫しただけなのか。
ある著述家は、アメリカの学者がネット社会の未来を次のように予想したと書いている。
「知ではなく痴が世界をかけめぐる」
確かにそうだと思う。

昔は良かったと言うようになると、自分ももうおっさんか?と、少し悲しい気もするが、
本当に昔の方が良かったのではないか? という気がしてならない。

今や貧困層の若者がが立ち行かなくなった生活の果てに、自ら志願して自衛隊に入るといういう「経済徴兵制」なるメカニズムが準備されているとの指摘もある。
貧困男子は自衛隊に、貧困女子は売春に、という国になっているということ。
そんな国に、もはや「美しい国」の影さえ見えない。
好戦的な政治家の煽り(国際有事がどうのこうの)で、国の方向性が捻じ曲げられていると思う。
日本が戦争に向かっていったあの時代も同じだったのではないだろうか。鶴見俊輔氏なら、何と言うだろう。

前回書いたことと重なるが、対話のない社会日本は、もはや関係国と対話で解決することなどできないのだ(そんな能力はないよ)と、自ら宣言しているように見えないか。

♪「幸せって何だっけ?何だっけ?」と明石家さんまがCMで歌っていたのが懐かしい。