2018-08-14から1日間の記事一覧

『彼岸過迄』

この小説は、短編がいくつか集まって一つの小説を形作るように書かれた漱石の実験小説である。 その構成に、少し破綻があるのではないかと、かねてから批判されてきた作品でもある。 実際、面白いのは、敬太郎が森本の冒険談に胸を躍らせる話より、その敬太…

『ルポ貧困女子』

雇用や労働に関する問題、格差問題について、考えるきっかけを与えてくれる。 格差や貧困が個々人の問題であり、同時に社会構造上の問題でもあることを読者に投げかけている。 一人一人が自分らしく働いたり、共生できる社会であるためにどうすればいいのか…