#小説

藤沢周平の魅力

最近、藤沢周平の小説にはまっている。 ここで藤沢の文章の魅力について語りたい。 藤沢の小説がなぜ面白いのか。 面白いから面白いのである。そういってしまっては身も蓋もないが。 藤沢が描いているのは、江戸を舞台に生きる庶民の心である。 そこには男が…

『読書のすすめ』 第11集 (岩波書店)

先日、近所の書店に立ち寄ったら、『読書のすすめ』第11集が置いてあったのでもらってきました。 中村文則氏の「読書とともに」という文章に惹かれました。 「内向的」にならざるをえなかった思春期に、厄介な息苦しさを抱えながら、少年がどのように本の世…

漱石の伝記

最近読んだ中で、いちばんのヒットは、三田村信行さんの書いた漱石の伝記です。(『夏目漱石―いまも読みつがれる数々の名作を書き、人間の生き方を深く追究しつづけた小説家』偕成社1994/03) とても面白く読みました。三田村氏を僕はこれまで存じ上げなかっ…

一葉記念館

台東区立一葉記念館は、東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅から南方向に向かって数十分歩いた所にある。 土手通りを歩いていくと、明治二十三年創業の天麩羅屋「土手の伊勢屋」が見えてくる。その隣のは桜鍋の中江という店で、これも随分とレトロな建物。 ここを…