過去の遺産を掘り起こす

ロックやポップスが時代を作り出していた輝かしい時代は、もう過去のものとなってしまった。
タワーレコードに行って棚を見回してみるが、十代の頃に感じたようなドキドキ感はない。
また、ライブ映像作品(DVD等)が、あるにはあるが、VHSの頃に比べて数は圧倒的に少ない。
店頭に商品が少ないのは、今の時代ネットでも買えてしまうからかも知れない。
YouTube等でもたくさんの映像が見れる便利な世の中である。CDやDVDの需要は減っているのかも知れない。
新宿についていえば、ヴァージンとHMVが撤退したので、現在タワレコしかないわけだが、あとディスユニオンもあるか・・・まぁそんなところだ。
作り手の側にも、もう新しいマーケットを作り出す力がないのかもしれない。
音楽は、時代の主役を別の何かに受け渡し、ひっそりと脇役にまわっているのかもしれない。
何か新しいものが生まれ、成長しているという実感を持てる音楽がない。
ビートルズやフォークの60年代、同時代を生きているという熱狂があったのだろう。
時代は変わったのだ。
今は、過去の遺産(といっても、たかだか100年。しかし膨大な作品群)を前に、音楽の輝いていた時代を改めて捉え直してみたい。