「やめない」というスタンス

瞑想に興味を持ちだしたのは、ポール・マッカートニーデビッド・リンチらが「超越瞑想」について語っているのを聴いてから。
以前チベット仏教の講座に通っていたときに、瞑想のことも聞いていたはずだが、そのときは歴史的なチベット仏教の講義がメインだったので、自分で瞑想をやってみようとは思わなかった。
その後、高野山を旅行して、東京でも瞑想ができる寺があることを知り、何の気なしに通い始めた。お坊さんの話がとても面白かったことも、大きな魅力だった。
月に1、2度寺に行き、その時だけ瞑想をする。
まだ、生活習慣にまでなっていない。
今日も寺に行き、先生(お坊さん)の話を聞いた。先生が言うには、瞑想も習慣にしてしまうことが大事だそうだ。「寝て、起きて、ご飯食べて、歯を磨いて、風呂に入って、瞑想して……」というように。
「一生懸命やるのもよくない」という話が面白かった。「一生懸命やる人が、いちばん不満をもちやすい」ともおっしゃった。確かにそうだ。
僕も仕事では、周りのテキトーにやってそうな人たちに、内心「もうちょっと、ちゃんとやれ」と腹立たしい気持ちになったことは1度や2度ではない。
先生の話では「やめない、これがいちばんいい」のだそうだ。
書道もそう、瞑想も似たところがあって、一生懸命やらず、やめないことがいちばんなのだそう。
「瞑想が何か」を分かろうとするより、「分からない」まま放っておくこと、宙吊りにしたまま、ただただ続けるということ。そういうことが大事だと。
なかなか奥が深い世界である。