目標をもつことについて

今、目の前に大きな目標を持っている人は、その目標に向かうことで、ある種の「所在なさ」から逃れられます。たとえ小さな目標だったとしても、それをやり遂げたあかつきには、なにがしかの達成感が得られるし、それは精神的な充実感につながる。だから、どんなことでも、(他人から見たらささいなことであっても)目標をもって生活することは大事なことに違いありません。
子どもはよく「ちょーヒマ」とか言いますが、子どもは気晴らしが上手だから、大人から見たら本当につまらないことでも本人は意外と夢中になってやったりもできるのではないでしょうか。それに反して、大人となるとひまの潰し方がだんだん下手になっていくように思います。
定年後仕事をリタイアしたおじさんは、社会からも家庭からも厄介者にされて、かといって趣味も仲間もなく、憂鬱な老後生活を送るなどという話を聞いたことがあります。確かに、そんなものかも知れない。
何歳になろうと、仕事を辞めようと、確乎とした自分なりの時間の使い方ができる人は、何歳になっても精神的には衰えないのではないだろうか?
やはり、趣味でもなんでも好きなこと・興味あることをもち、それを追求することに喜びを感じることができたら、精神は衰えないのではないか。
つまり、目標をもって前向きに生きることが、いつまでも若く健康な精神にとって欠かせないのではないか。

そう考えれば、人は何歳であっても新しいことにチャレンジできるし、何を今さらなどと言わずに、新鮮な気持ちで新しいことに取り組んでいけたら、かなり素敵な生き方ができるんじゃないか。
休日をぼんやりと過ごして、何のやりがいもなく生きているような人に比べたら、天と地ほどの差があると思います。
いろいろなことに手を出しすぎて、何事も三日坊主で、散漫な気持ちで生きるのもよくないと思いますが、実際は誰もそれほど馬鹿ではなく、自然に目標の達成に向けて効率よく時間を使うことを考えるものではないか。だからあまり心配せず、何事にも挑戦してみるのはいいことなんじゃないか。そのうちに、ひとつ集中して取り組むべきことがピタっと自分にはまって、見つかるものではないのか、そんなふうに思います。
そして、生きがいとか目標は、精神的にポジティブな力を引き出すものだと思います。精神的なポジティヴさが、目標や生きがいを発見させるのかもしれません。どちらが先かはわかりませんが……そういうことって、お金をいくら持ってるかとか、そういうことではないのだろうなと思います。