いかにも日本的な

こんなニュースが、Yahooに挙がっていました。
 
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鳥取県南部町で捕獲され、鳥取市内のイベント会場で展示されている野生の白いタヌキについて、県は31日、展示を中止すると発表した。11月10日までのイベント中は展示予定だったが、31日で終了。受け入れ態勢が整い次第、岡山市北区池田動物園に預ける。展示に対し、県には「見せ物にするのはかわいそう」といった批判が約50件寄せられていた。

 タヌキは農家が仕掛けた箱わなの中で15日夜に見つかった。放される前に県が保護し、鳥取市の湖山池公園を主会場に開催中の「全国都市緑化とっとりフェア」で19日から展示した。

 展示時間を限り、獣医師の資格のある職員らを張り付けたが、捕獲直後の展示に専門家からも疑問が噴出。県は受け入れ先を探し、タヌキの飼育実績が30年以上あって鳥取にも近い池田動物園に預けることを決めた。県緑豊かな自然課は「受け入れ先が決まったので、展示を終了した」と説明している。
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こういうことって、日本ではよく見かける風景という気がしませんか。
何かをしようとして、批判が殺到し、撤回する。
批判が正しくて、企画した側が間違っていたのか、それとも批判に正しさはそもそもないが、
「世間を騒がせそうだったので」撤回したのか。
そもそも、この記事では、コトの真相は触れられていないですぜ。
これもまた、日本的な報道の姿勢と言えるでしょう。どっちの言い分に分があるのか分からない。
どっちの肩も持たないことで、自分に火の粉が降りかかるのを避けたいというメディアの姿勢でしょうが。
日本って、こういうバカバカしさ(する側、批判する側、伝える側)にみちみちている気がしません?
『タテ社会の人間関係』(中根千枝)と「世間」(阿部謹也)の論理に今もって貫かれているのでしょう。