帰属できる場所を彷徨う日本人

もう、ここにいるだけでOKみたいな場所ってどれだけあるでしょうか。
そういう強烈な磁場に依って立てることは幸いだと思います。
ぶっちゃけ、今の時代って、自分の所属できる場所ってそんなにないじゃないですか。
まぁ一応は学校だったり、職場だったり、趣味のサークルだったりカルチャースクールだったり、
様々な所属先がありますけど・・・
どちらかといえば目立たなくて、日陰者で、あまり周囲からも注目されていないような
いてもいなくてもいいような存在と目されている人ていますよね。
自分がそんな存在だと自覚している人もいると思います。
ぼくも自己認識としては、そんな感じです。
 
学校社会化した現代において、
学校でも社会でも日陰者的な存在に甘んじていた人って、たくさんいると思いますよ。
そんな人が、強烈な磁場を持った帰属先を発見したら!
 
先日、在日外国人を排斥しようと訴えるデモを目撃しました。
主張の内容に疑問視したいところもあったけど、それ以上にデモの立ち居振る舞いは
決してスマートじゃなかった。右翼の宣伝行動と同じに見えました。
スマートにデモなんかやっていられっかい!と反論されるかもしれませんが、
正直いって、孤独な人たちにとっての強烈な所属の磁場がこのデモなんじゃないか?
と思ってしまいました。
デモをする権利はあるんでしょうが、日本人の伝統的な意識とは切れている気がします。
近代を否定するつもりはありませんが、日本の現代は前近代との連続性の中で
極めて特殊な位相にあるとしたら、こんなデモは日本の美徳の破壊行為にしか見えません。