文具噺5題

今日、本屋でエイ出版社のReal Designという雑誌を立ち読みしていたら、コクヨの新ブランドの紹介があった。ちょっと興味を持ったので、ご紹介です。
「トライストラムス」というブランドです。http://www.trystrams.jp/
手帳を初めとした、“大人ブランド”展開のようです。

「ブルータス、お前もか!」じゃないですが、「やっぱり、この手帳&ノートの組み合わせか!?」と思いました。僕は、新製品が出るたびに、過去の馴染み深い手帳やノートの優れてイノベーターであったことに思い至るのです。ノートも手帳もペンも、全ては出揃っています。数百円で購入できるそれらは、様々な意匠を背負った新製品と比肩し得る優れた完成度を持っていると思います。
そこで、文房具の基本セットを、勝手ながら考えてみました。

(1)手帳
 スケジュールを管理します。「手帳は英語ではDiaryという」(和田哲哉)そうです。日記(Diary)と同義なのですね。スケジュールと日記を分冊するのが普通かもしれませんが、一緒にしたら便利ともいえそうです。スケジュール帳を振り返ってみれば、日々の記憶が蘇ってきそうですが、詳細は忘れている。日記には詳細が書かれている。ですから、互いを補完し合う関係といえそうですね。そこで、僕は「ほぼ日手帳」を思いつきました。もちろん、様々な事情で、スケジュールと日記を分冊したい方もいらっしゃると思います。
(2)日記
 「毎日の記録を(できるだけ)克明に記録したい」という欲望が、昨今は市民権を得ているように思われます。「ほぼ日手帳」の人気もそこに起因するのだろうと僕は思っています。多くの人が、未来において「いつ」「どこで」「だれと」「何を」するのかを熱心に記録しようとするのと同じ情熱をもって、「いつ」「どこで」「だれと」「何を」したのかを熱心に記録したいのではないでしょうか。この地味な筆記欲を受け止めてくれるものが「手帳」だったのではないでしょうか。今の手帳ブームは、そこに大きく依っているように思われます。なぜ、それほどの筆記欲が生まれているのかは、社会学的分析を待つよりないと思います。
(3)メモ帳
 アイデアはいつどこで生まれるか分かりません。僕たちは、道端で「ふと」思いつくのです。であればこそ、道端で筆記できるペンとノートが必要です。自転車に乗って近所のコンビニに行くのに分厚いシステム手帳を持ち歩くのは面倒です。やはり、胸ポケットに入れて持ち歩けるような「手帳」が必要です。手帳とは、「手」に収まるサイズの「ノート」ということでしょう。その意味で、僕はシステム手帳は「手帳」ではなく、ただのリングノートではないかと思っています。「手帳」はやっぱり、手に収まる小さなサイズでないと。A7リングノートを愛用しています。無印がいいですよ。
(4)ペン
 ペンは、今では多色ボールペンが市民権を得ています。齋藤孝氏の「三色ボールペン活用法」の影響が大なのですが、実際に便利な方法です。「重要は青、最重要は赤、自分の興味は緑」というシンプルな分類がいいのです。これを手帳に応用すれば、「仕事は青、プライベートは緑、最重要案件は赤」ということになります。ゼブラの「クリップオン」シリーズは細軸もあれば、+シャープの「マルチ」もあったりして、このジャンルのパイオニアだけのことはあって幅広く展開されています。僕は「スリム」を愛用しています。
(5)大学ノート
 思考の詳細な記録を中心に、僕はノートに記録したいと思っています。スケジュール手帳(Diary)が「行動記録」とするなら、こちらの大学ノートは「思考記録」。現在はツバメノート(B5サイズ)を愛用しています。専ら書斎用なので持ち歩きません。外ではメモ帳に何でも書くので、家に帰ってまとめるのに使います。

以上(1)~(5)の五つのアイテムが、僕の文房具5題です。いずれ写真でも紹介できればと思います。