料理について

先日は、イタリアンの巨匠として有名なO合務さんの料理教室に参加。
O合先生は本当にサービス精神旺盛で、ミーハーなファンに対して自分がどう振る舞うべきかをきちんと心得た、とてもクレバーな方である。僕もかつて氏の講座を受けて、握手してもらったり一緒に写真とってもらったりして、自分の中のミーハー欲に十分付き合ってもらった。
なので今回は、一緒に写真!みたいなことは控えて、先生の一挙手一投足をよく観察して聴くというスタンスで臨んだ。(もう、いち料理人を超えて、すっかり話芸の域です)
でも先生は、相手(生徒)との距離を縮めて、誰とでもフレンドリーに付き合おうとして下さる方なので、帰り際には握手をあちらから求めてきて「今日はありがとう。またね!」と仰る。本当に涙が出てしまいそうでした。ぼくの料理の腕なんて、ホントたいしたことないんですが、ラ○ットラの諸先生方、O合先生には本当に感謝感謝。ぼくは二十代初めにイタリアンに恋焦がれて、三十半ばで、自分の師を見つけました(涙)。

料理は文化である、これは師の言葉です。
食への飽くなき興味と探求は、人間の生理を超えた、知的営みであるに違いありません。
職人的技術の探求と文化の越境を併せ持つ「冒険」が、料理の醍醐味なのです。