只今不調也

しばらくぶりの更新。
このひと月というもの、体も心も不調の波にのまれており、
なかなかブログに気が向かなかったのである。
原因というほどの原因はなく、8月は海外に出掛けていたが、旅から戻るとゲンナリとしてしまった。
下痢が一週間近く続いた。
気持ちも遅れがちで、何にも気乗りしなくなってしまった。
何か不安である。
自分が世界のどこにも存在すべき場所を与えられていないような不安である。
病の原因は、もっと深いところに根がありそうな気がする。
表層的なコミュニケーションが多すぎて、嫌気がさしてきたのだろうか。
もっと深い言葉でのやりとりを欲しているのに、それができる相手がいない。
職場も家庭もだ。
それで、外に仲間を求めた結果、いくつかのサークルや団体に顔を出すことになった。
今のところ哲学対話を理念とするグループには何度か足を運んでいる。
また、新たに討論グループに参加してみた。面白そうだったので、このグループの活動に加わることにした。
また、音楽サークルにも今度参加する予定だ。
人から学ばせてもらおうというスタンスだ。

鷗外が「妄想」に書いている「傍観者」という言葉は、今の自分にも当てはまると思った。いつも傍観者なのである。
西村賢太も読んだ。鬱屈した精神を見事に表現している筆力に引き込まれた。
自滅に向かって書き進むという、かつてあった小説家の典型的な生き方を現代に蘇らせようとしている作家だと思った。
三島由紀夫も読み始めたが、華美な文体が鼻につくように感じた。でも、読み進んでいった先に何かを発見できるのかも知れない。