個立の時代へ

今の社会の空気は、長い物にまかれろ、集団に和合せよ、である。
外を見ず、内ばかりを見る。「空気を読む」のは、そのためである。
空気を読まないと、集団から外される。孤立する。
でも、それでいいではないだろうか?
内ばかり見ている集団の中に埋没しても、助かる見込みはない。
ちょうど、難破する船にいて、沈没しかかっていることには目を向けず、仲間とパーティーに勤しんでいるようなものだ。空気を読むっていうのは。
いずれ仲間ともども海に沈んでしまう。
未来を予見したり、窓の外に目を向けて何が起きているかを観察しようとするものは、いちど集団の動きからは離れる必要があるだろう。
それを、僕は「個」の力だと考えている。
孤立ではなく「個」立である。
今の時代、あなたの周りに、どれだけ歴史を洞察し、未来を予見できる知性あふれる人間がいるだろうか。
孤立を恐れて集団に埋没することをよしとする風潮に、のまれてしまって本当にいいのだろうか。
豊洲市場の問題は、都庁の官僚組織が陥っている問題を浮き彫りにしたと思う。具体的な究明はこれからだろうが、誰もが直感的に腑に落ちたのではないだろうか。
まさに、日本あるある、ではないかと。
本当に必要なのは、状況を的確にとらえ、正しい判断を強靭に行えるインテリジェンス、知性のはずだ。
今日の寺島リレー塾の感想に代えて、今日のところはこれだけが言いたかったのでした。