ラスト、コーション

仕事はひたすら退屈である。どうでもいいようなことばかり言い合っている。
これが仕事だと言ってしまえばそれまでだ。
卒業式を控え、多くの学校は式練を行っているところだろう。
しかし、考えてみるに、式が上手く行かないのは、これまでの一年間の結果ということではないだろうか? 子どもたちをきちんと教育できなかった教師側の手抜かりそのものであろう。ああ耳が痛い……
どうせやるなら、自分が満足を得られるくらい、しっかりとしたものを築き上げたいと思うのは、誰しも同じだろう。仕事に誇りと満足を感じられたら、言うことない。今回は「満足できなかった」というのが正直な感想である。

先日、映画「ラスト、コーション」を観に行った。
興味尽きない映画だ。悲しみの余韻……これっていったい何なのだろう。湯唯という女優の見事な演技に賞賛を送りつつも、この映画の描くものは、ぜんたい「愛」(love story)などではないだろう、と思う。それは緊迫した状況下での、非日常的な男女の情交というものが持つある種のリアリティーである。こういうものに実存を賭けるところが、中年オヤジの退行性なのではないかとぼくには思えるのだが、女性の見方はまた違うらしい。まぁどっちでもいいや。とにかく湯唯の魅惑的な肢体は必見。心理劇(サスペンス)としての面白さをご堪能ください。