雑感

民間企業はもうとっくに仕事が始まっているというのに、学校はようやく休みが明けるところ。
仕事始めの4日も、この業界では冬休み中の一日でしかない。年休とってる人の方が多いんである。

僕はといえば、正月気分もすぐに吹っ飛び、さっそく始動モード全開である。
といっても誤解なさらないでいただきたい。仕事へのやる気はゼロだから。
まぁ、年のはじめから呆れかえることいっぱいなので・・・
さっさと足を洗って、別の道を歩み出そうかなんて豪語したくもなってくる。

それでも、知的好奇心は増長するばかりで、読書欲はますます旺盛なのである。
最近ようやく読んだのが、『アイデアの作り方』(ジェームズ・W・ヤング)
イデア本としては不朽の名作だそうで、竹内均氏のあとがきがあったりして、たいへん興味深い。
この本の優れてアイデンティカルなのは、アイデアがひらめくまでの流れを、「直感」や「ひらめき」の感性に拠らないで、フォードの生産方式のようにシステマティックに分析した点にある。

詳しくは本書に譲るとして、簡単に要約すれば、アイデアが生まれるまでには五つの階梯があるということだ。その階梯の最初の段階で必要なのは、資料を集めること、そしてカードを使うこと。(この辺りは日本の『知的生産の技術』やKJ法で詳細に語られていることと同じであろう。)さらに、それらを熟成する期間(つまり、すべてを忘れて無意識化で情報の熟成が行われる期間)があるという。その結果ふとした瞬間に「思いつき」がやってくる。その思いつきをアイデアとして形にまとめるまでが、5段階に分けて分析されている。

竹内氏はあとがきで、道具や方法論にこだわる前に、実際に仕事をしてみろ、と読者にけしかけている。そこがとても参考になった。
昨今の文房具サイトが、道具にばっかりこだわっていて、実際にどんな仕事を成し遂げているかとなると、だいぶ怪しいのがあるのは、そのいい証左だなと思ったりした。
このブログもそうならないようにと自戒するところである。